京都の桜を愛でる旅。一度は行ってみたい、という方も多いことでしょう。今回は、京都洛北の桜の隠れた名所をご紹介します。京都は南北に長いことから、時期を少しずらしながら、3月半ばから4月中旬までさまざまな種類の桜を愛でることができます。今回は洛北の名所・穴場をご紹介します。
まずは上賀茂神社です。斎王桜と御所桜が有名です。これは御所桜。
上賀茂神社の南側を流れる小川沿いには、静謐さが漂う〈社家町〉(しゃけまち)が広がります。上賀茂神社に仕える神職の方々の屋敷が立ち並んでいます。1988年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定され、しかも唯一〈社家町〉という名目での選定を受けています。
実はこの小川〈明神川〉は、上賀茂神社を流れる〈ならの小川〉から続くものです。〈社家町〉を流れる小川の清流自体を見るだけで癒されます。〈藤木社〉の三差路が特に見所です。さらにここから南に下ると、〈岩佐家住宅・庭園〉の桜が見事です。
岩佐家は上賀茂神社に仕えていた社家で、主屋・土蔵・表門・土塀・庭園が残っています。主に1700年代の建物です。実際に家人の方がお住いのようで、公開はされていません。
でも、この桜をここまで来て観ない手はありませんよ。上賀茂神社を参拝した際には、水路を縫って、この〈社家町〉界隈を散策してみて下さい。
続いて京都府立植物園です。京都府立植物園は、案外、観光客の方の目に留まらない穴場かもしれません。大正13年に開園し、わが国で最も古い歴史を持つ公立総合植物園なんです。桜をはじめ様々な種類の春の木々を鑑賞できます。桜の時期は夜間のライトアップも行われます。
京都駅から上賀茂神社方面のバスは運行していますが、慢性的な渋滞で、時間が読めません。地下鉄烏丸線で京都駅から北山駅まで出て、そこからは徒歩での散策がおススメです。