憧れだった心斎橋の大丸へ行ってきました。現代ではありえないアールデコ調の外観。1933年(昭和8)竣工の大丸心斎橋店本館(大阪市中央区)です。撮影は、SONY α700 とMINOLTA AF17-35G F3.5 の組み合わせです。
大丸心斎橋店は、1922年(大正11年)第1期工事が竣工。以降数度にわたる改築・増築を経て1933年(昭和8年)には現在の姿に至ります。この威容にには驚くばかりだが、そこかしこに設えられているイルミネーション用の豆球は、正直昼間は邪魔。建物の魅力をスポイルしています。
御堂筋側の入り口。もうあきれるくらいの意匠。設計は、ウィリアム・メレル・ヴォーリズです。京都の大丸も彼の設計ですが、仕上がりといい保存状態といいい、断然こちらが勝っています。といいますか、現存する日本の百貨店建築で同店を凌駕するものはないでしょう。ヴォーリズの商業建築の傑作といえるでしょう。そして当時の日本でこんなにも華麗なビルディングを建てた竹中工務店もすごい!
うん? こちらが正面入り口でしょうか。心斎橋筋側の入り口です。大丸ピーコックじゃないけれど、孔雀(くじゃく)のレリーフが見事です。
正面玄関上部には鷲とペリカンの彫像が3羽づつ表通りを見守っています。写真撮影はかなわなかったが、同店は内部のアールデコ装飾も必見の価値があります。大阪を訪れた際には、心斎橋までぜひ足を運ぶことをお勧めします。
穴など穿っていなければいいのだけれど。
大丸心斎橋店の階段室。駆け足になってしまったが、またゆっくり回りたいな。
【2021年8月追記】
ご存じの通り、大丸心斎橋店は2015年に閉店。高層階を付加した改修工事を経て2019年9月に再オープンしました。往時の遺構は可能な限り再生されているそうです。未だ行けていませんが、果たして行く価値があるのか逡巡しています。