menehune旅写真プラス

menehuneの写真旅の記録。ヨコハマ、京都、北九州など、SONYの一眼レフデジカメα900、α99、そしてミラーレス一眼カメラα7で撮影した写真とインプレッションを紹介します。お気に入りの温泉、映画、グルメ、アニメのインプレもたまに更新します。


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「コクリコ坂から」を観た。


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コクリコ坂から」を観た。しかしこのタイトル、言い辛いんだよね。

オープニングから手嶌葵の「朝ごはんの歌」に乗せて描かれる朝食シーンはお腹が鳴る。好印象。
台所周りの品々は現代からは想像しづらいアイテムで溢れている。

全般を通じてストーリーは高齢者(いい大人)向けに語られていく。

1963年、横浜。
現代の高校生が見たら面食らうんだろうなあ。あんなに自治が出来ている高校って、今は無いだろうね。
特段「ヨコハマ」を意識させず、架空の港町的に前半の物語は進んでいく。
物語終盤、桜木町旧駅舎(あれ自体はもう4、5回建て替わっているのだが)やキング、ジャック、クィーン、さらに山下公園マリンタワー氷川丸ホテルニューグランドなどが目白押しとなる。

「コクリコ荘」はどこにある設定なの?と巡礼マニアの間でも騒がれているようです。
公式では「港の見える丘公園」に隣接する「神奈川近代文学館」のあたりだそうですが、パンフには「海岸教会」らしきものも描かれているので、もっと元町よりなイメージを抱きました。

この時代設定なら矢作俊彦よろしく、在日米軍との絡みがあってもいい気もするけど、さすがにそれは無理だよねえ。諒が「俊」で克哉が「水沼」って感じかな。
ああ、いまさらだけど、どこか実写化してくれないかなあ。。。

【追記】
実写化と書いたが、むしろアニメ化でもいいんですよ。
もはやアニメでないと描けない内容だし。


主人公たちが通う高校は「カルチェラタン」(学生街という意味)と呼ばれる文科系の部室棟の老朽化に伴う取り壊し騒動で熱く揺れていた。ガリ版で刷る「カルチェラタン通信」なる新聞の論調は取り壊し反対であったが、学生の大半は取り壊しに賛成であった。
ヒロイン「海」と学年がひとつ上の「俊」との淡い恋の展開と、それを遮る障害を乗り越えていく様を描いていく。
部室棟は存続するのか? 「海」と「俊」の恋の行方は?

結論から言うと、「吾朗ちゃんはやればできる子」でした。
偉そうな物言いですが、私は素直に楽しめました。むしろ好きです。
不覚にも何度もポロポロ泣いてました。

初めにやられたのは学生集会で「俊」がアジるあの台詞です。「古くなったら壊すということなら 君たちの頭こそ打ち砕け!」ってあれ。
この「アジる」という動詞も若いヒトにはわからないかなあ。
公式サイトを見るとなんとこの台詞、吾朗ちゃんが父親の脚本に付け足したなどと紹介されていて、とっても悔しいです!わらい。

同じく学生集会で「白い花の咲く頃」などという超懐メロも登場する。
高校生たちが合唱するととても良い。ここでもポロリ。

カルチェラタン保全を約束してくれた理事長へのお礼という形で学生たちが合唱する曲、「紺色のうねりが」は何の説明もなく挿入されるため面食らうが、生徒会歌もしくは校歌という設定なのでしょう。歌詞、曲調そのものは素敵でここでもポロリとさせられます。
また、恐らく偶然なのですが、この詩は宮沢賢治が当時北陸を襲った大津波をテーマにしたものだそうで、ますます心に迫るものがあります。

さらにウルウルしてしまうのは、やはり市電の停車場で「海」が「俊」に吐露する台詞。
そして「海」の母親が「俊」を思い「海」に告げる台詞。もう号泣ですね。

近藤勝也はんのキャラデザも好き。正直「海」に惚れた。
声優陣も声を聴いて役者の顔を思い出さない、という点において違和感なく観ていられる。
「LST」などという単語が出てくるのも往年の駿はんジブリ作に馴染んだ客層に訴えてくるものがあるではないか。最初は単語だけ、終盤絵入りで解説が入るほどの凝りっぷりに微笑。
これも終盤、「海」と「俊」が知り合いのオート三輪で坂を下るあたりの描写も往年のジブリの冒険物を見るようでワクワクしてしまった。
もっともその後の渋滞シーンの見せ方は下手。

なんだかべた褒めの感もある本作「コクリコ坂からですが、重箱の隅を突っつかせてもらうと、「海」のあだ名「メル」の語源が終ぞ明かされないとか、公式パンフの出来が悪い(配役くらい書いてくれ)とかありますが、シークエンスとシークエンスを繋ぐ演出が駄目っぽかったです。ブツ切れなのね。もっとシームレスに場面が切り替わる演出・構成・編集ならもっと良かったと思う。
それと手嶌葵はんの声質はどうも好きになれないのだ。エンディングに流れる主題歌「さよならの夏」はいい感じで終わろうとしている絵面を後押ししてくれない感じ。

あだ名の件も含め原作を読んだほうがよさそうだ。私は未読だったが。
それにしたところで、十分楽しめる作品でした。10代や20代の連中は本作をどんな気持ちで観るのだろうか、と心配にもなったけど。
そんなこんなで吾朗ちゃんの監督2作目は成功したと思います。となると、やはり3作目を観たくなるのが人情というもの。
公式サイトはパンフより相当よく出来ているが、そこで公式に世代交代の表明もなされているので、ジブリも相応の覚悟が出来ていると思います。
 


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