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下呂温泉・湯之島館でレトロな館内探検。列車で行く夏の飛騨路


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朝6時の新横浜駅ホーム
岐阜県下呂温泉の〈湯之島館(ゆのしまかん)〉に泊まってきました。今回は歴史的建築物でもある〈湯之島館〉のレトロ感あふれる様子をレポートしつつ、温泉三昧で夏の疲れを癒そうという目論見です。6時始発の新横浜発ひかりに乗車し、列車で行く夏の飛騨路、旅の始まりです。

 

        

 

1)横浜から下呂。列車での道のり



名古屋駅には7時半ごろ到着。名古屋を7時45分始発の〈ワイドビューひだ1号〉に乗り換えます。ここからおよそ2時間半の下呂駅まで揺られることになるので、お弁当など買いこんでおきましょう。



高山駅行きの特急〈ワイドビューひだ1号〉の車両は、パンタグラフが付いていません。〈気動車〉といって、車両に搭載されたディーゼルエンジン(燃料は軽油)で走行します。



走行中の〈ワイドビューひだ〉車窓からの風景は大袈裟に言えば度肝を抜かれる絶景です。よって高山本線の電化は難しく、気動車が運用されているようです。岐阜県高山市や岐阜県下呂市には高速バスで行くという手段もあって、料金は列車に比べてかなりお得ですが、バス旅も経験した私の意見では、バスの車窓からの風景は高速道路のガードやトンネルなどと、ほぼ望めないので、断然列車の旅をお勧めします。


 

2)下呂の町並みを眼下に望む、敷地5万坪の山中に築かれた格式の宿・湯之島館に到着

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www.yunoshimakan.co.jp
今回の旅の宿泊先、岐阜県下呂市湯ノ島のその名も〈湯之島館〉。昭和6年(1931年)から続く老舗です。木造3階建ての本館とシックな洋館、そして高層タワーの「景山荘」からなるレトロ感と格式溢れる旅館です。

f:id:sepyas:20210511161426j:plainJR下呂駅からは〈湯之島館〉と結ぶ送迎バスが往復しています。

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列車で行く夏の飛騨路。今回〈湯之島館〉への滞在は二泊です。一泊目は本館3階の部屋へ通されました。

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一人旅には広すぎるお部屋です。一泊2食つきで 24,000円+入湯税150円です。

f:id:sepyas:20210511161439j:plain下呂温泉〈湯之島館〉の二泊目は別館の「景山荘」を予約したので、双方の比較ができます。本館の部屋はさすがにつくりが古く、若者からは敬遠されそうですね。広縁越しの窓の向こうには、いざという際の避難はしごが1階まで伸びています。


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部屋のトイレは温水洗浄便座付きの洋式に改装されてはいますが、構造までは弄れなかったのでしょう。スリッパのスケールでお分かりの通り、とても狭く、特に大きいときには難儀します。大柄の男性にはお勧めできません。

 

3)温泉だけじゃない。館内探訪は湯之島館滞在の目的です

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迷路のような下呂温泉〈湯之島館〉の回廊は探検にうってつけ。温泉もそうですが、この雰囲気を今回の旅では楽しみにしていました。


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下呂温泉〈湯之島館〉の館内マップです! どうですか。探検しがいがありそうですね。スタンプラリーを実施するなど、施設側もわかってらっしゃる。


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重厚な造りの〈湯之島館〉館内の木造階段は、木工の町、飛騨地方の粋を集めた意匠です。

 

f:id:sepyas:20210511160934j:plain下呂温泉〈湯之島館〉の足湯です。お盆明けの8月18日、宿泊客はまばらで、館内散策は他のゲストに殆ど遭遇しませんでした。


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木漏れ日が映える〈湯之島館〉の洋館。昭和6年の創業から存在し、後ほどご紹介するクラブ「ムーンライト」が営業しています。「ムーンライト」は、何故映像作品で使用されないんだろうと、不思議に感じる魅力的なお店です。


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このよう館内部のデザインは、ライト建築を多分に意識したものとなっている気がします。アメリカの建築家フランク・ロイド・ライトが日本で設計に携わった東京は日比谷、旧帝国ホテルの竣工が大正12年(1923年)ですから、〈湯之島館〉開業の8年前になります。


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〈湯之島館〉洋館にある会議室です。右扉の奥がサンルームです。


f:id:sepyas:20210511170434j:plain〈湯之島館〉会議室にある、いかにもライト様式、といった体の暖炉です。実際に暖炉として機能していたのかどうかは不明です。


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〈湯之島館〉洋館のサンルーム(会議室)は、旅館の周囲の森からこぼれる陽光を受けリラックスできそうです。


f:id:sepyas:20210511161333j:plainあまりシラケること言うつもりはないのですが、〈湯之島館〉のパンフレットに記載された観光名所を見ても〈下呂〉という町自体、そんなに魅力的には menehune は感じられないため、こうやって古い〈湯之島館〉館内を探検する方がよほど楽しいのです。

 

4)館内散策はさらにディープな領域へ

f:id:sepyas:20210511161028j:plain下呂温泉〈湯之島館〉の探索はまだ間続きます。


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きれいなタイル張りの廊下が延々と続いています。なぜかネオン管の装飾も。


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凝ったデザインのタイルが敷かれた廊下沿いには家族風呂がいくつか並んでします。その一つに入ってみます。


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脱衣所一つとっても豪奢というか味がありますね。


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散策途中で実際に入浴はしませんでしたが、清潔に管理されている印象を受けました。
むしろ探訪途中で入浴するという手もありでしょう。


f:id:sepyas:20210511161015j:plain下呂温泉〈湯之島館〉館内、高台の展望スペースからは飛騨川と下呂市街地を見渡せます。


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なんとも味のある板張り廊下です。西日が射し込み白線のような模様を描いています。


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こちらが下呂温泉〈湯之島館〉のクラブ〈ムーンライト〉です。夜の模様は追ってご紹介します。いったん散策は打ち切って温泉に浸かりましょう。


5)湯之島館の温泉に浸かり、夕食は飛騨産の食材に舌鼓を打つ

f:id:sepyas:20210511161043j:plain〈湯之島館〉の大浴場は手前が古く、奥が増築されたもの。大浴場の名の通り内湯・露天ともに浴場は広く開放的です。無色透明なお湯に手足を伸ばして浸かる、なんて幸せな時間でしょう。


f:id:sepyas:20210511161420j:plain湯に浸かったと、まったりしているうちに夕食です。メニューはこの通りですが、追加オプションで、鮎の刺身を事前にオーダーしました。



鮎の刺身なんてものを初めて食しました。淡白だけど、旨いです。〈湯之島館〉の夕食は十分な量があって満足なのですが、おじさんの一人旅、結構若い担当の中居さんが料理をサービスしてくれるのですが、こっちもひとりなので、結構気まずかったりするわけです。お互いの緊張が伝わってしまうんですよね。

 

6)朝食は座敷でもテーブルで地元の食をいただく

f:id:sepyas:20210511161340j:plain翌朝。下呂温泉〈湯之島館〉の朝食は大宴会場で宿泊者全員集まっていただくスタイルです。宴会場は畳敷ですが、現代風にテーブルと椅子がセットしてあります。これは楽ですね。


f:id:sepyas:20210511161346j:plain量も十分です。今回の旅、〈湯之島館〉には2泊します。先に書いた通り二泊目は部屋が変わるため、外出時にいったん荷物をまとめフロントで預ける形になります。夕方外出から戻った際に、荷物は新らしい部屋まで運ばれているといった具合です。

 

7)二日目は高山本線で高山市を観光

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滞在二日目の下呂温泉。平日の朝9時ごろですが、街中に人が見られません。

f:id:sepyas:20210511161104j:plainいかにも寂しい印象のJR下呂駅。繰り返しの私見になりますが、menehuneは〈湯之島館〉に興味があって下呂までやってきましたが、下呂の町自体にはあまり興味が無いというか、面白そうな見所もなさそうだったので、この日は高山本線で高山まで向かい、同市を散策することにしました。JR下呂駅から高山駅までは高山本線の鈍行で1時間ほどかかります。奮発して〈特急ひだ〉を使っても45分ほどです。



朝顔の蔓と「氷」の暖簾。高山市内の観光名所〈古い町並み〉にある町屋を改装したカフェ〈喫茶去かつて〉も夏の装い。


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〈喫茶去かつて〉2階からTVアニメ『氷菓』で描かれた座敷を。高山市は同作の舞台となったことでも知られ、モデルとなった物件を巡る「聖地巡礼」が盛んにおこなわれています。


f:id:sepyas:20210511161136j:plain昼食は高山ラーメンのお店〈やよいそば〉でいただきます。高山名物〈あげづけ〉入りラーメン850円。かつおダシのスープは見た目濃いけど、あっさりしていて旨いです。縮れ麺との相性も抜群。油揚げを薄味で炊いた高山名物〈あげづけ〉を炙ったものがトッピングされています。軽く炙られていて超絶旨いです。この〈あげづけ〉は高山市内の〈古川屋〉という豆腐屋さんがオリジンです。高山市内の本店やスーパーマーケットにも卸しているので手軽に購入できます。


8)湯之島館滞在二日目は半露天・温泉風呂付の別館「景山荘」へ

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二日目の部屋は〈湯之島館〉の別館「景山荘」に宿泊。10階のお部屋です。本館より遥かに新しい造りです。ただし強烈な西日が差し込み尋常でないくらい暑いです。あまりネガティブなことは書きたくありませんが、部屋のクーラーはあるものの追いつかないです。


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トイレも十分に広いですが、洗浄便座は貯水タンクへの給水と共用のため、貯水中はまったく勢いがなくなってしまう弱点を指摘しておきます。


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部屋に温泉風呂があるのがこの〈湯之島館〉別館タワーの特長です。窓を全開にしてお湯に浸かる幸せ。虫の心配はありますがリラックスできますね。朝食つきで12,000円+入湯税150円ならお徳ですね。


f:id:sepyas:20210511161203j:plain残念ですが、2013年8月の時点で、〈湯之島館〉館内には有線・無線ともにLANは稼働していません。よってPCを持参するか迷ったのですが、録りためたアーカイブを鑑賞しながらの晩酌となりました。


9)夜の館内探索は湯之島館に泊まる醍醐味。ナイトクラブ・ムーンライト

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さあ、お楽しみはこれからです。〈湯之島館〉二泊目、夜の探索スタートです。


f:id:sepyas:20210511161234j:plain〈湯之島館〉ビリヤード場です。お盆過ぎの8月中旬。ゲストはまばらで夜間の探索は結構スリルが味わえますよ。


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そしてこちらが〈湯之島館〉の卓球室です。足元のタイルに注目してください。


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卓球室の床は京都の焼物工房として知られた〈泰山タイル〉が敷き詰められいい味出してます。


f:id:sepyas:20210511161253j:plainクラブ・ダンスホール〈ムーンライト〉エントランス。やはり昼間より夜の方が輝きますよね。


f:id:sepyas:20210511161221j:plain下呂温泉〈湯之島館〉のクラブ〈ムーンライト〉の様子です。ゴージャス感あふれる昭和の空間って言葉がぴったりです。


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しかしまったく予想していませんでしたが、夜になっても利用者がいないとは思いませんでした。


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〈ムーンライト〉のバーカウンター。バーテンもいないです。


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一昔前、東京の神田、もちろん銀座にもキャバレーやダンスホールはありました。そんな社交場の面影を残す、湯之島館のクラブ・ダンスホール〈ムーンライト〉です。


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編集ソフトで色を抜いてみました。元からレトロな空間がさらにセピア調に輝きますね。


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会議室の暖炉もそうでしたが、ここ〈ムーンライト〉もライトを意識した意匠がそこかしこに散見されます。こうして誰もいないナイトクラブで撮影している不思議な体験をしました。下呂温泉「湯之島館」は、アニメや実写作品の舞台として活用できるんじゃないでしょうか。どこか取り上げてくれないかしら。


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〈ムーンライト〉のもう一つのエントランス。結局誰にも会いませんでした。神秘と若干の恐怖を感じる、下呂温泉〈湯之島館〉の夜。ある種贅沢な空間であることは疑いようがないでしょう。


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営業しているのかいないのか。いまにして思えば、「中華そば」にトライしておけばよかったです。

 

10)温泉や料理もいいけれど、旅館という施設そのものを楽しめる湯之島館はおススメ

f:id:sepyas:20210511161353j:plain3日目の朝です。朝食の配膳は結構な数あるので、それなりにゲストが滞在しているはずなのに、なぜ散策中誰にも遭遇しなかったのか、そんなことを思い返しながら朝食をいただきます。

 

f:id:sepyas:20210511161359j:plain二日目の朝食は初日とは別メニュー。当たり前かもしれないが、こういう気遣いは嬉しいですね。


f:id:sepyas:20210511161035j:plain下呂温泉〈湯之島館〉滞在記でした。昭和のロマンを回顧したい方、館内探訪を楽しみたい方、そして温泉三昧したい方にはお勧めできます。街の魅力はかないませんが、旅館自体の魅力は高山市内のホテルには無いものが確実にある下呂温泉の〈湯之島館〉。夏の飛騨高山もいいもです。また訪れたいものです。(2013年8月18日-20日)

 


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