映画「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」を観た。
ネタバレあります。
切なくていい映画だけど、Based on true story な映画にありがちな、物語の顛末をスーパーで見せるのは反則、というか、結構醒めるものがあるんですよね。
よくオリヴァー・ストーンが使うやつです。
「エニグマ」。WWIIに明るい御仁なら聞いたことはあるはずです。
このナチス・ドイツの暗号装置とその仕組みを英国の数学者が仲間や自身と葛藤を抱えながら解き明かす様が描かれます。
大掛かりなマシーンが登場しますが、どんな原理でその機械は動くのか、ちっとも解説してくれないので、若干モヤモヤします。
私は本作主人公を演じるベネディクト・カンバーバッチはんは今までにない素の顔芸俳優、という印象を前々から持っていて、それは端的に言って「このひとゲイ顔」だな、というものであった。
昨年、エルトン・ジョンが同姓婚した、なんてニュースもあったため、英国はもっと先進的かと思っていたら、かの国では19世紀後半に制定された法により、あらゆる形態の男同士の恋愛が犯罪化されており、合法化されたのはなんと1967年!だという。
そんな後進的な英国が、いかにして貴重な人材を失ったのかがよくわかる作品です。
またマイノリティの悲哀を丁寧に描いています。
構成は現在、過去、そしてさらに過去を行き来しながら進行するが、上手くまとめてあって混乱することはありません。
本作では「モーリス」(懐かしい・でも中身忘れた)的伏線描写があるので、すぐにわかっちゃうんですが。
それと、体育会系でもなさそうな主人公が、やたらランニングするシーンとかね。
平日昼間の回なのに、かなり混んでました。隣の爺さんがクスリともしないシーンで声を上げていたのが残念だったけど。
往々にして、こういうヒトはその他大勢の客が吹くシーンではケロッとしてるんだけどね。
MI6の俳優さん、かっこいいです。オススメデス。