映画「何者」予告編に思う。
「私たちはもう、そういうところまで来たんだよ!」
(俺、編集上手いでしょ、からの)
イラっとするスキャット。。。
もう飽きるくらい、見せられ、聞かされた、映画、「何者」(東宝)の予告編である。
「君の名は。」や「聲の形」のプリロールで、もう、嫌という位、見せられた予告編である。
これ、逆効果じゃないですかね。
「聲の形」の予告編がTOHOシネマズ込みでプリロールされたおかげで、彼作は健闘している、という側面があることは以前のエントリでも書いたが、今作に関しては、もう流すの止めたらいいんじゃないの、と思うのだ。
だって、「君の名は。」を観に来た彼らが、「何者」を観たいとは思わないんじゃないのかな、と思うから。
しかも、そのキャッチ・コピーが、「青春が終わる。 人生が始まる。」なんですからね。
俺らのこと、バカにしてんの、とか思うかも知れないですよ。彼らは、馬鹿なりに(失礼)。
どの時代もそうだろうけど、将来についての漠とした不安を感じていなくもない彼らが、あんなコピーの、しかも就職活動を題材にした(と思われる)映画を、なんで観にいかなきゃならないのだろう。
おじさんは思います。
どの時代も、と書いたが、戦況は往時と比して芳しくないけどね。
じゃあ、就活中の学生が観に行くかといえば、、、就活するんじゃないですかね。
いみじくも、おじさんの若い頃なら、「就職戦線異常なし」(東宝・1991)なんかを連想しちゃうんですけどね。
さすがに、この歳になると、両者を比較したい気分にもなるのだけれど、いまの若者にはどう映るんですかね。
「君の名は。」ヒットのおかげで、結果(言い訳)として、通期見通しとして、こんなチャレンジが出来る。恵まれた、いいお話です。
【2016年10月31日追記】
10/29「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」の〈タマフル放課後CLOUD〉で、「何者」と「就職戦線異常なし」の比較を関係者各位で面白く評しています。必聴ですよ。