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映画『ライフ』(原題:LIFE)を観た。2017だよ。


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映画『ライフ』(原題:LIFE)を観た。2017だよ。

LIFE!/ライフ (2013)とは異なりますからね(SEO的にはまずい)。
以下、ネタバレ含みます。


デッドプール」の脚本チームが仕掛ける、最強SFホラー
「生き残る」それがヤツの本能。
無重力ISS国際宇宙ステーション)から<惨劇>が始まるーー
6名の宇宙飛行士が 火星で発見した<未知なる生命体>。
彼らは知らないーー。
世紀の大発見が大惨劇を招くものになることを。
それは、かつて火星を支配した、まぎれもなく宇宙最強の生命体。
小さく美しく、無駄なものが一切ない、”筋肉”と”脳”だけでできている。
どんな状況でも生き続け、相手にあわせて進化する。
最初のターゲットは人間。6人の宇宙飛行士。
地球にたどりつく<命(ライフ)>はーー
地球に行かせない」それが6人のミッション(公式サイトより)。



今日観てきたけど、かなり雑な作りで、退屈する。

少し前の話だが小惑星イトカワの土壌の成分を日本の探査機〈はやぶさ〉が苦難の末持ち帰ったなんて事象があって、ニュースでも大騒ぎ。複数の映画も制作・上映されましたよね。
なんてことが、いかに〈甘ちゃん〉なことなのか? というのが、本作のテーマです。
これ言い出したら、〈アポロ計画〉で月の石とか持って帰っちゃ駄目だろう、という話になるわけです。
そこには〈検疫〉という概念がそもそもないわけです(実際はあったのかも知らんけど)。

月やイトカワにはいなくて、火星には〈LIFE〉は存るのか?
その可能性がある? ってあたりから、本作はプロの解説が必要な作品となっています。

上映開始早々、地球の管制サイドと通信途絶、というお約束的な密室劇空間を作りたい意図は解らんでもないけど、ちょっと雑だよねえ。
これは誰が悪いの? 脚本かしら。演出かしら。

それでも本作、全体の2/3位まではまだ観れる。〈まだ〉としたのは、感情の機微を描くシーンが多すぎ、という演出の拙さを差し引いてもだ。ここまでは演出上の〈溜め〉が結構じれったいのだが、生命体との駆け引きをそれなりに期待しながら観ていられる。

問題は、残りの1/3で、最早投げっぱなしな制作の姿勢である。
日本人キャラとして出演している、真田広之はんがボトルネックとなっている感は否めまい。
ハリウッド映画における、日本人キャラのテンプレ感(所謂サムライ的な)を敢えてオミットした結果、感情に流される、一般人的なキャラとして終始してしまうのだ。
テンプレ通りならいいかと言われればそんなことも無いが、その最後を描くシークエンスは最早失笑もの。テンプレ的な活躍をここで魅せてくれるのか、と思ったが、そのあっけなさといったら。。。

そんなこんなだから、人類にとって、最良の結末が訪れるわけもなく、ポッドの〈どっちがどっち〉という、身も蓋も無いエンディングに帰結するのである。
あの、〈どっちがどっち)で、ここでも失笑したオーディエンスは多数いただろう。
ジェイク・ギレンホールレベッカ・ファーガソンのお馬鹿演技には、実際、吹き出してしまうほどだ。
ナイトクローラー』の名演が霞むよねえ。

「人類の夢も希望も砕かれる」って日本語版のヘッドコピーも、これ物凄いネタバレだよねえ。

これって、続編作るにも、物語のパイが大きすぎて、多分無理だし、生物学的な生死の臨床試験(ここでは所謂実戦ね)の結果が本作中で全く判明していない状態なので、碌なものが出来ない気がする。

この秋公開される、『エイリアン:コヴェナント』にも通じる話なんだろうけど、人類に対して、(敢えてそう言うが)敵側がチート過ぎるんだよね。
まだ弱点がある〈エイリアン〉の方が理解できるじゃん。物理攻撃で死ぬんだから。
本作は、そういう意味で、完全に観客の消化不良。
生命体側に都合よく作られ過ぎ。続編を視野に入れるにしも、その辺のヒントを少しでも今作中に散りばめなったのが駄目。誰も納得しないと思うけどね。

『エイリアン』シリーズで製作陣が〈これだけは忌避したい〉と思って制作していた辺りを平気で無視してやっちゃう。
しかも、その尻拭いは丸投げって、多分おかしいと思う。
そういう意味では駄作なんだろうなと。

狙ったわけじゃないけど、宇多丸はん、たまにはこき下ろしてくださいな。
余りにこき下ろし作、無いじゃないですか、ここんとこ。

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