調べ物があって、港区三田図書館に足を運び、郷土歴史館が移転していることを知った。そこで地下鉄を乗り継ぎ、港区立郷土歴史館へ向かいました。石造りの立派な建物の存在に驚いた。1938年(昭和13年)に建設された〈公衆衛生院〉という施設だったそうだ。
受付を済ませ、自動ドアをくぐり進むと、2階にあたる中央ホールの吹き抜け空間が目に飛び込んで来る。ふんだんに石材を奢った空間が広がっています。
1階には旧食堂を改装したカフェ〈VEGETABLE LIFE〉が、開館の9時から同時オープンしている。壁面には〈泰山タイル〉が見て取れる。〈泰山タイル〉とは 池田泰山が率いる京都の泰山製陶所が、大正から昭和初期にかけて世に送り出したタイル(焼物)です。高い技術とその美しさで注目を集めた泰山タイルは、当時の近代建築に多数採用されたそうです。
3階に上がると、旧院長室がと次長室が通路を挟んで並んでいます。これは院長室。床は寄せ木細工が奢られており、壁面にはベニヤ材が多用されています。当時は高級な素材だったそうです。今はあまりいいイメージはしませんけれど。
4階の講堂はこの建物最大の見どころです。340席を配した階段状の講堂だ。
座面と背面にクッションが設えてあります。ほかにあるのかは知らないけれど、講堂の装備としては珍しいものではないでしょうか。
天板とクッション以外は建設当時の部材を残しています。港区立郷土歴史館は夕方5時閉館だが、土曜日は夜8時までやっています。夜の雰囲気も見てみたいですね。
こういった講堂を撮ったのは、旧豊郷小学校以来かな。以上、撮影はSONY A900とSAL1635Z2の組み合わせ。絞りはすべてF4
以下2枚は、SONY a7IIIと、MINOLTA MD ROKKOR 45mm F2の組み合わせ。絞りはすべてF4。
結局、menehuneの調べようとしていたものは見つからなかったが、建物自体の魅力と、常設展示は趣のあるものだった。建物については撮影OKなので、節度を持って撮影しましょう。三脚とかは持ち込まないほうがいいと思うぞ。
www.minato-rekishi.com
詳しい情報は公式を参照されたし。