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映画『HELLO WORLD』を観た。


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映画『HELLO WORLD』を観た。

(C) 2019「HELLO WORLD」製作委員会

伊藤智彦監督作品を観たことはなく、野﨑まどの著作を読んだこともないのだが公開初日と今日、都合2回、映画『HELLO WORLD』を観てきた。

けいおん!』時代から堀口悠紀子はんのお仕事には注目してきましたが、キャラクターデザインとしてクレジットされた本作では、その魅力は十分に伝わっては来ませんでした。パンフレット(800円)で描かれた直筆のキャラクターデザインや、本編エンドロールの最終カット(おそらく手描き)は非情に素晴らしいと思いますが、3Dモデリングされると、もっさりしたキャラの動きも相まって、あまり魅力的に映らないのです。

 

これは、つい最近『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-』を鑑賞したからなおさら感じるのかもしれませんが、グラフィニカ制作の3DCGアニメは『楽園追放-Expelled from Paradise-』を観たときに感じたワクワク感も薄かったかなあと。アクションなど、早い動きはいいんですが、日常の動作は苦手な感じですね。

最近の東宝はんのラインナップの流れになりつつあるのでしょうか。夏休み映画第1弾を7月中旬に公開して、そのあと第2弾アニメを公開するっていうね。昨年でいえば『未来のミライ』の後に『ペンギン・ハイウェイ』があったように。2017年であれば『メアリと魔女の花』の後に『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』があったように、傾向としては、(超)大作の後にインディーズ系のトライアル作品を公開、というイメージです。新人監督やスタッフのフックアップの機会として機能しているのでしょう。

さて、映画『HELLO WORLD』に話を戻しましょう。
本作ヒロインの〈一行瑠璃 いちぎょう るり〉はヒロイン然とした輝きをあまり感じません。『22/7』における〈立川絢香〉に泣き黒子をつけ、髪の色を変えた程度にしか。サブヒロインの〈勘解由小路三鈴 かでのこうじ みすず〉の方が一見魅力的ではあります。しかし最初は物語の設定上、〈一行瑠璃〉はそもそもあまり魅力的ではない設定なので、(これも設定上)仕方がないのだけれど、本編の3DCGで動く彼らを見せられると、その動きの拙さにちょっと参ってしまう。そのせいもあって、余計ヒロインが魅力的に映らないのが本作の決定的な「足りない点」であろうかと。浜辺美波はんのCVも、ちょっと「ない」感じです。2回観て少しは慣れたけれど。
制作的な意図であったとしてもちょっとはずしてるかなあ。
思うに、〈白身魚〉名義を含め、堀口はんのイラストは2次元ベースでは緻密で魅力的なんだけれど、動かされてしまうと、キャラデザが簡略化されて、その魅力がスポイルされてしまう宿命みたいなものがあるのかもしれません。

映画『HELLO WORLD』の、事前に、あまりにも秘匿された本編映像に関しても、予告編で見せられる絵がない、という理由に合点がいく。見せられる絵は限定されるし、見せすぎるとネタバレになる、そのバランスが微妙なのも本作の弱点で、現状の予告編だけではあまり見る気にならないと思うのはmenehuneだけではあるまい。
ここは、『ペンギン・ハイウェイ』と異なる点かな。

そんな本作だが、見どころの一つは前述したエンドロールだ。本編未使用の静止画がいくつかあるのだけれど、これに限っては一部手描き作画であり、非常に魅力的なのだ。ネタバレすると、事前の作品告知で、堀口はんは〈キャラクターデザイン〉としかクレジットされていませんが、劇場用パンフとエンドロールには〈作画監督〉としてもクレジットされています。CGアニメの監督は別にいるので、堀口はんは手描きパートの作監を担当されているというわけです。
公式では3DCGアニメの本作ですが、エンドロール以外にも、本編中、ひょっとしたら「ここは手描きじゃないのだろうか」というシーンがいくつかあります。こんな差異を探すのも本作の楽しみかもしれません。
公式はこのあたり、ネタバレしてくれると嬉しいですね。

ついでにネタバレすると、太田里香はんのお名前も〈原画〉にクレジットされています。この方も京アニからライデンフィルムに移籍されていたんですね。
『天気の子』と同じことがここでも起きています。

物語自体は、特に後半、非常にわかり辛い展開となるけれど、2回目からは概ね理解できるようになりますし、昨年の東宝作品『ペンギン・ハイウェイ』のように、あまり理詰めで考えてもらちが明かない。なんとなくの理解でいいのかもしれません。本作、『HELLO WORLD』は、いわゆる入れ子構造のストーリーで、「ある台詞」の反復により謎が解き明かされる、というものです。menehune同様、原作未読の方は消化不足でシネコンを後にするんでしょうが、それは仕方ないですね。余り知見を見せびらかすのも顰蹙を買うでしょうから。いろんな意味で試金石なので、置いてきぼりも許容しなければならないでしょう。あまり深く考えても、menehuneはこの手のストーリーは理解できないと、とうに認識しているので、あまり深く考えず、ただ感じ、涙する、という鑑賞でした。『ペンギン・ハイウェイ』同様、案外泣けるシーンが本作にはありますよ。恐らくそういう思想で創られた作品だし、東宝はんはそのつもりだろうなと。
このクラスの作品は、置いてきぼりの観客がいたとしても、マーケティングの一環として留め置かれます。あきらめるか、観ないか。判りませんよね。

キャラの仕上がりは置くとして、ストーリー展開は悪くありません。ちょっとしたお色気描写もあったりして、案外、飽きさせません。
原色ギトギトのエフェクト効果は好みが分かれるでしょうが、実行したスタッフの勇気は買うべきだと思います。

物語は京都が舞台ですが、止め絵以外のCG描写はやはり残念な出来。鴨川デルタとか東本願寺京都府庁堀川通宇治川などを除いて、あまり愛に溢れたものではなかったかなと。

本作でも寿 美菜子はんがとあるCVを担当していますが、印象としては〈ムギ〉ですね。久しぶりに彼女のかわいらしいアクトを聴けました。

ラストのとあるキャラの表情は出色の出来で必見おススメですが、そのあとの見せ方が残念。昔から堀口はんは女性の尻が苦手なんだろうなあ。あんな見せ方するくらいなら、すぐにアップに寄ればいいのに。
それらも混みで、観て損はしないとmenehuneは思います。



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