以前から拙ブログでご紹介していた、マウントアダプタを介してミノルタのオールドレンズとα7IIIの組み合わせで作例を挙げてきましたが、最近少し困った事態に遭遇しました。飲食店で提供されたお料理を撮影させてもらうとき、そのレンズの最短撮影距離に面くらうことが増えてきたのです。今回はオールドレンズの最短撮影距離を縮める手法の報告です。
例えば、このお蕎麦の写真は、ソニーα7IIIとミノルタの〈MC ROKKOR-PF 55mm F1.7〉で撮影したのですが、カウンターの椅子に座ったままでは被写体との距離が近すぎて合焦しないのです。仕方なく立ち上がって最短撮影距離の55センチ近辺から撮影したのですが、ピントはいまひとつですね。
〈MD ROKKOR 45mm F2〉の最短撮影距離は60センチですし、お店の料理を撮らせてもらうとき、客席に座ったまま、至近距離から撮影できないか思案していたのです。そんな情弱のmenehuneが遅ればせながら知ったのは、〈KIPON キポン〉の〈ヘリコイドマウントアダプター〉なるガジェットの存在です。
マウントアダプター側の補助ヘリコイドで、レンズ本来の最短撮影距離よりも短い距離で接写が可能になるそうです。
さっそくネットで調べてみると、結構高いんですね。〈K&F Concept〉のマウントアダプターが3,000円程度で買えるのに対して、2万円越えはざらです。ちょっと躊躇しました。何故か、〈KIPON キポン〉販売代理店の「焦点工房」では、ミノルタSRマウントからソニーEマウントへ変換するモデルの掲載がありません。モデルチェンジでもするのでしょうか。しかし、幸い、ヨドバシ.comで10%ポイント付きで12,190円で買うことができました。
さっそく、〈KIPON キポン〉のアダプターをソニーα7IIIとミノルタの〈MC ROKKOR-PF 55mm F1.7〉の組み合わせで装着してみました。チューリップのマークが上を向いていて、ここから左に回していくと、アダプターが繰り出し、より近くのものが撮影できるようになります。
ヘリコイドの操作感はストレスを感じないほどの粘りで結構重く、デリケートなピント合わせに重宝するでしょう。よって、風に揺れる花などの接写には向かないかも。今度試してみます。
ピント調整機能のないアダプターで〈MC ROKKOR-PF 55mm F1.7〉の最短撮影距離の55センチ以下に近づけると、もうピントは合いません。当然こんなぼけたものになります。
〈KIPON キポン〉のマクロヘリコイド付きマウントアダプターにアダプターを交換して、試し撮りを試みました。結構寄れますね。ピンがF2.8だと合焦する範囲も限られますが、
F8まで絞ると被写体(お弁当!)全体をカバーできます。
〈MC ROKKOR-PF 55mm F1.7〉の開放絞り、F1.7まで開けて、さらに寄ってみます。もう「焼きたらこ」とレンズ前端との距離は15センチほどです。対象が動かないものだと、かなり効果がありそうです。
〈KIPON キポン〉のマクロヘリコイド付きマウントアダプターでの作例もう一つ。〈MC ROKKOR-PF 55mm F1.7〉の開放絞り、F1.7まで開けて、A99の背面の文字「AF/MF」にピンを合わせてみました。結構きれいにぼけてますよね。
もう少し撮影して追記しますね。
【追記】
ソニーα7IIIとミノルタの〈MD ROKKOR 45mm F2〉を〈KIPON キポン〉のマクロヘリコイド付きマウントアダプターを介して接写テストをしてみました。
本牧の「華香亭本店(かこうていほんてん)」で早めのランチ。地域では最古といわれる老舗です。
豪奢感はありませんが、歴史を感じさせる佇まいの店内です。1階は4人掛けのテーブルが5卓。7人掛けの円卓が1卓。2階は宴会場と思われますが、使用されているかは不明です。
寄れますね。〈MD ROKKOR 45mm F2〉の最短撮影距離は60センチほどですが、KIPON キポン〉のマクロヘリコイド付きマウントアダプターを介することで、おいしそうな接写画像を獲得できます。
絞りを変えていくと、ソニーα7IIIのピントアシストのピーキング表示も浅くなったり深くなったり変わっていきます。レンズ端から10-15センチでも寄れてピント合わせが可能です。このボケ感は、iPhoneXのカメラでは得難いものです。
本牧「華香亭本店」の中華丼は片栗餡で絡めていないタイプ。炒めただけの具だくさんで870円と良心的なお値段。青磁の浅皿をイメージしがちですが、サラダボールのような器で提供されます。餃子は500円。肉厚な皮が印象的です。おすすめです。
〈KIPON キポン〉のマクロヘリコイド付きマウントアダプターの導入で、物撮りの楽しみが増えました。追って作例をアップしていきますね。
【追記】
今日は、ソニーα7IIIとミノルタの〈MC ROKKOR-PF 55mm F1.7〉を〈KIPON キポン〉のマクロヘリコイド付きマウントアダプターを介して接写テストをしてみました。
本牧「華香亭本店」の牛バラソバ、1,020円と若干高めだけれど、中華街の牛バラとは一味違う質感と食感が味わえます。細麺なのは麦田の「奇珍」と同型。スープは薄味で、家系とかが好きな方には物足りないでしょう。因みにラーメンは620円。タンメンが770円です。追って上げます。
持ち帰り可能なチャーハンは770円。大ぶりなエビが一尾ゴロンと玉子を纏っています。チャーシューの具も多め。こちらも味もしっかりしていて旨いです。
本牧「華香亭本店」のトマトスープ520円は、乱切りにしたトマト、レタス、豚バラ肉、にんにくスライス、それにとき玉子が絡まってトマトの酸味と中華スープのコクのバランスがいいですね。小ぶりのボールで出されるので一人で十分いけますが、二人でシェアするのも手ですね。肉野菜炒めライス880円は生姜の辛味が数々の野菜と絡んでこれもいける。中華丼では感じなかった生姜のパンチがいい。トマトスープはグランドメニューには載っていないけれど、壁のボードに貼られています。
ソニーα7IIIとミノルタの〈MC ROKKOR-PF 55mm F1.7〉を〈KIPON キポン〉のマクロヘリコイド付きマウントアダプターを介して接写テスト。F1.7の開放です。
風がなかったので、落ち着いて撮影できました。
花の接写なんて、普段全く撮らないので、出来不出来については保留ですけれど、寄れる事実は楽しいものです。
〈MC ROKKOR-PF 55mm F1.7〉〈MD ROKKOR 45mm F2〉がAFに!? AFアダプターのインプレはこちら!