Adobe FireflyでAIイラストを生成していて、最近パートナーモデルのプラグインが多岐にわたって搭載されるようになってきたので、これは出力の出来を比べたら面白いだろう、と思い立ちました。今日はその第2回。プロンプトは全く同じものを使い、画像が参照できるモデルに対しては同じ画像をドロップして比較するというやり方です。参照で用いた画像はこれです。
(c)menehune_yas - イラスト素材 PIXTA -
Adobe Stock、PIXTA両方で採用・販売されているものです。そしてプロンプトは次の通りです。
アメリカンダイナー。窓際のボックスシートに座り、出来立てのハンバーガーを大口を開けて口に運ぼうとして、カメラに気付き、照れの表情を浮かべる日本の女子高生。水色の半袖ポロシャツ着用。モデル表情は画像参照。店内から撮影しているのでモデル背後の窓にはDINERの文字が逆さまに見えている。テーブルにはハンバーガーセットのほか、メロンソーダのグラスとホットコーヒーのカップ＆ソーサー、ケチャップ＆マスタード、ナプキンスタンド、シュガーボトルなどが並んでいる。
まずはAdobeモデルの〈Image 4〉です。今回は出力された4枚のカンプすべてをご紹介します。
1枚目。大口開けて食べてるところを狙われて照れている、という感じはしませんよね。嬉々としてかぶりつこうとしている感じです。そしてテーブルの配置が不自然すぎます。そこはテーブル下に隠れていてもいいものが覗けそうですし、テキスト処理も不自然ですかね。
2枚目。慌ててる感じは出ています。ボックスシートが窓と平行なのはダメですけど。DINERの逆さ文字も込みでテキスト処理が厳しい。
3枚目。プロンプトの書き方なのかもしれませんが、このイラストも嬉しそう、が勝っています。
4枚目。お嬢さん片手はないでしょうよ。ワイルドなだけで出来は最下位ですかね。〈Image 4〉の共通する課題は、メロンソーダが再現できてない、ハンバーガーのサイズがまちまち、そのハンバーガー自体のお皿が描写されていない、テキスト処理が雑、といったところでしょうか。
続いて〈Image 4 Ultra〉です。モデルの表情はきれいで緻密ですが、へんてこりんなセーラー服になっちゃってます。窓とシートが直角なレイアウトなのはいいのですが、ここでもテーブルが省略されています。ハンバーガーのサイズもちょっと大きすぎるし、お皿もない。メロンソーダもない。DINERの文字も反転していません。
次は提携モデルです。これは〈GPT Image〉で生成されたイラスト。結構忠実ですよね。ハンバーガー自体のお皿を含め、テーブル上にはプロンプトで指示したものがほぼ揃っていますし、メロンソーダも緑色の色込みで再現されています。モデルの焦る表情もコミック寄りですが悪くない。ただ、ボックスシートのレイアウトは譲れないポイントなので、次回はプロンプトに入れておけば解決するかもしれません。
最後に〈Gemini 2.5〉です。モデルの表情は惜しいですが、それ以外はmenehuneがイメージした世界観をほぼ再現してくれています。「DINER」の文字もちゃんとひっくり返ってますし、店内の「OPEN」というテキストまで反転しちゃってますが、Photoshopでフォローできるでしょう。テーブル上のメニューと思しきものも後加工すればストックフォトサービスで販売できそうです。あれだけのプロンプトでここまで表現しているのですから、今回も最優秀賞は〈Gemini 2.5〉で決まりです。
そしてこれがAdobe Stockで採用されたヴァージョンです。
【追記】
2025年10月21日現在、Fierflyで生成できる〈Gemini 2.5〉エンジンを使った生成に使用するクレジットが20から10に値下げされましたね。ピクセル寸法が小さいからなのか、何か事情があるのでしょうけれど。
