2024年5月26日、今日はアニメ『響け!ユーフォニアム3』第8話のオンエア日ですが、それより前に、ようやく第6話と7話の雑感を書いておきます。以前のエントリでも書きましたアニメ『響け!ユーフォニアム』シリーズでのパーカス担当にして裏ヒロイン〈井上順菜〉の出番がアニメ3期では少ないなあと。これ、残念ながら原作での記述がなくなっちゃたからなんですが、上の画像の〈釜屋すずめ〉シーンではパーカス隊の姉〈つばめ〉に駆け寄るカットで久しぶりに登場です。第6話は京都府大会メンバーの発表での悲喜こもごもが描かれ、
京都府大会の模様が描かれます。上のカットは京都府大会でのもの。もう一つのカットと対になっていて、〈井上順菜〉を中心にメンバーを舐めているカメラワークであることがわかります、そして京都府大会での演奏シーンはありません。これは原作でも端折られています。6話の演出は京アニ作品の中でも比較的地味な回を担当する傾向がある、という印象がある北之原孝將さん。何かと劇伴の印象が薄いアニメ3期ですが、比較的ドラマを盛り上げる劇伴の使い方がされていたかと。麗奈が振り向きがてら久美子に語り掛けるアクションなど地味に目を見張る箇所がありました。そして何と言っても『響け!ユーフォニアム』がアニメ3期では初めて流れます。しかしながら全体的には溜め回で地味な印象の回でした。
これを聞いて久美子は真由に対する曖昧な苦手意識の原因にたどり着く。真由は中学時代の自分なのだと久美子は思います。
(真由は)リズは欲張りだなって思う。ほかに動物はたくさんいるのに、リズは青い鳥に固執した。
でも普通の人の見方じゃない、とも思う。普通の人はあんな風に何かに固執するんだよ。久美子だって、好き嫌いでものを選ぶでしょ?
でも、好き嫌いで物事を決めるのが普通。選り好みしない、自我がない、主張がないっというのは普通じゃない、と言い切るのは極端じゃない、と久美子は突っ込むけれど、真由は固執しないヒト、主張がないヒトのことは絶対好きにならないと。だってあたしがそうだから(冒頭の真由のセリフに戻る)。つまり、真由は自分自身ことが好きではないと。
とても回りくどい脚本なので面食らった方も多かったことでしょう。真由の傍観者的側面を補強した一方で、久美子が真由に対する苦手意識の原因が中学時代の自分(当事者意識の欠如)を思い出させるから、って、本当にそれだけなのかしら、などとmenehuneは思います。だって、久美子はここまでの展開で真由が自分よりもうまいことを認識しているからこそ真由が苦手じゃないんですかね。
誰とでも上手に話せて、誰のことも悪く思わない(真由のことね)。でもそれって、、、という久美子の独白を経て、彼女は真由を当事者とするための行動に出ます。プール帰りの集合写真に真由を加えてみたのです。このアクションも原作とは異なりますね。原作では集合写真には終ぞ真由は参加しなかったとだけ書かれていますが、アニメでは彼女が加わった集合写真は現像の失敗でプリントされていなかったという展開となっていて、結果的に真由が当事者となったということにはされていません。しかし7話のラスト、お盆休み明けのエピソード。ここでアニメオリジナルの真由の「オーディション、本気(マジ)でやったるよ宣言」です。ちょっと驚きました。あれ、ここでこんな台詞入れちゃったら、第8話のオーディション前の真由の(浴槽内での)セリフはどうなっちゃうのでしょうか?わかった、NHKだから風呂のシーンごとカットか!だからあ7話のここで真由に「当事者になっちゃる」宣言させたんだと。とか勘ぐってみたりして。あっ、公式いま見たら、風呂場のシーンあるみたいですねw。それと逆上気味の久美子の止め絵もあるので、やっぱり真由のあのセリフが原作通り出てきてからの久美子のあの表情なんでしょうね。
結局のところ、黒江真由という存在は、黄前久美子ないし、北宇治吹奏楽部にとっての、いまは無き(比喩)田中あすかなんだろうと。私がいなくとも吹部は続く。私の存在なんかすぐに忘れる、とうそぶくあすかに対する久美子の対応。そう、アニメ『響け!ユーフォニアム2』第10話の名シーンです。それに対する久美子(と、一応北宇治吹部の当時の2年生以下の部員の共通認識)は異なるものでした。あすか先輩と一緒に吹きたい。というセリフの裏にある本音。これは現在の久美子にとって、真に実力のあるメンバーとともに吹き、全国金を目指したいという感情の裏返しなのではないでしょうか。ではなぜ久美子は真由を恐れるのか?それは立場の差があるからです。編入生が田中あすか並みの実力で、自身や後輩の立場を脅かすとなったら、それは拒絶するでしょう。表面では実力主義と言ってきおながらです。つまり、近親憎悪が裏目に出た、って感じです。上手くまとまってないですね。追って訂正するかもです。
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