岡崎琢磨さん著『珈琲店タレーランの事件簿』シリーズに登場するモデル物件を妄想し巡礼しようという企画です。その4回。これから書くことは、すべて管理人menehune の妄想です。アニメのそれと異なり、視覚情報のない小説の文字面だけで勝手に妄想、判断したものですので、そこのところ、ご了承の上ご覧くださいませ。
今回も原作1巻『珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を』に登場する物件をいくつか妄想します。
「イノダコーヒ本店」。これは実名で登場するので、妄想ではないですね。休日だからなのか、多分そうじゃないと思うけど、満席順番待ちなので支店へ向かいます。
同じく「イノダコーヒ三条店」。コチラは比較的空いていたので、入店。カウンターで今度こそブレンドをいただく。
美味なり。ここ数年、健診で高血圧と診断され、コーヒーは控えていた(飲むと火照る)のだが、最近はそんなこともない。この間、自宅で測ったら120台でひと安心。円形のカウンター席は喫煙者の憩いの場所。
1巻、第五章で登場する、新京極と河原町通の間に位置する「京都ココロフト」は、ここ、「京都ロフト」がモデルでしょう。5階建てのビルを丸ごと売り場とする大型雑貨店、として描かれるが、実際は「ミーナ京都」というテナントビルの地下1階から4階までの5フロアを占める形。
この章で偶然居合わせた〈アオヤマ〉と〈美星〉が、デートのような感じで向かった木屋町の居酒屋が、木屋町三条の交差点から少し上がったビルの4階にある「町衆料理 京もん」ではないかと思われます。
作中では「おばんざい」にまつわるエピソードが描かれつつ「アオヤマ」の名前や、「美星」の異性との交友関係に関する伏線が張られる大事な章です。
エレベータで4階に上がる、という設定がマッチします。因みに、このビルの南側にはおばんざいの有名店「めなみ」があったりもします。
エレベータで4階に到着すると、暖簾が。その向こうで靴を脱ぎます。そう、このお店「京もん」は全席掘り炬燵式の座敷席です。
ご覧の通り、すべて掘り炬燵式です。原作はテーブル席ですので、意匠は異なります。
また、こちらのお店ではいわゆる「おばんざい」はメニューにありません。
店を後にしたのち気づいたのだが、隣がそれじゃ、そうなのかも。
作者の岡崎はんは、前記の「めなみ」と、ここ「京もん」とをミックスして書かれたのかもしれません。
鱧のてんぷら。旨し!一人ぶらっとやって来た私にカウンター越しの調理人はんが語りかけてくれたので、来店の趣旨を伝えると、驚いておられた。そんな趣旨で来店された方は初めてですと。そりゃそうだろうなと思う反面、原作1巻が刊行されて半年以上経つのに、こういう変人はいないのかなとも思います。
このあと、原作を読んだ別の調理人はんともお話したのだが、その方も、モデルがこことは気づかなかったと。いやあ、こちとら妄想の旅なので、知らなくとも特段大丈夫ですよ。
町衆料理 京もん
京都市中京区木屋町通三条上る100m東側 木屋町フォーラムビル4F
※2020年秋、閉店を確認しています。
原作で9割がた忠実に再現されているかといえば、決して首肯はできないが、立地の割りにリーズナブルで美味しい、とわたしは思う。
このあたりに投宿したなら、普通に京都観光の夕食にオススメだし、巡礼したいなら止めません。是非行ってみてください。
こうして、『珈琲店タレーランの事件簿』聖地巡礼、妄想の旅、一日目が終了しました。明朝8時台の新幹線で帰るのだ。慌しいことです。
明日、巡礼最後の物件を少しだけ紹介して今回の旅のレポを終わりにします。
珈琲店タレーランの事件簿 2 彼女はカフェオレの夢を見る (宝島社文庫)
- 作者: 岡崎琢磨
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2013/04/25
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