ご存じの方も多いでしょうが、2021年11月1日、日清食品がカップうどん/そばシリーズで同社の看板商品である〈どん兵衛〉の『東西だし比べ』をリリースしました。期間限定となってはいますが、普段関東で食すことができない関西版の〈どん兵衛W(ウエスト)〉がいただけるのだから、ファンにとってはたまらない好機が訪れたといっても過言ではないでしょう。しかし、menehuneが横浜で数軒回った限りにおいてだが、この 〈東西だし比べどん兵衛〉を東西揃えてディスプレーしているスーパーマーケットは多くはなく、なぜか「東」だけ販売している店舗も数件見かけました。「それって意味なくね?」 などと思いながら迎えた週末、11月6日、menehuneの近所にあるスーパーマーケット ItoYokado の店内ディスプレーが目に入って驚きました。そこには東洋水産のカップうどん/そばシリーズで同じく同社の看板商品である〈赤いきつねと緑のたぬき〉の関西限定版に加え、なんと北海道限定版まで揃って販売されていたのです。これは単なる偶然なのでしょうか?
日清食品がわざわざ専用デザインまで用意して限定販売に踏み切った『東西だし比べ』に対して、東洋水産は既存商品の販売チャネルを変えただけという省エネ戦術で対抗した、という見立ては読みすぎでしょうか。東洋水産はイトー・ヨーカドーのPBも手掛けているため、ある種のバーター取引が現場間で成立したという見方もできるのですが、そうなると、この東洋水産の展開は他社スーパーではお目にかかれないということになりますね。
これもファンの方ならご存じでしょうが、日清食品、東洋水産ともカップうどん/そばの主力商品である〈どん兵衛〉〈赤・緑〉はいずれも関東限定版、関西限定版、そして北海道限定版が存在します。しかも通常は町中の小売店で入手することは非常に困難です。その地域限定の商品なので当然といえば当然なのだけれど、味覚の嗜好は人それぞれなので、逆はそう多くないだろうけれど、東日本在住者で関西版〈どん兵衛〉、関西限定〈赤・緑〉の出汁ファンは少なからず存在するはずです。もちろんオンラインショップを使えば地方版の商品を購入することは可能です。日清食品は自社通販サイトが充実していて、1個から箱買いまで対応してくれるので、関西や北海道限定商品の入手が可能。しかし当然送料がかかるし、本体価格はメーカー希望小売価格のままなので割高だ。東洋水産に関しては自社通販サイトがプアすぎてカップうどん/そばは購入することはできません。外部サイトでの購入は可能ですが、本体価格や送料を取り巻く環境は日清食品同様です。
今回のイトー・ヨーカドーでの店頭販売は何が凄いかというと、その価格です。税抜108円で普段手に入らない関西限定、北海道限定の〈赤いきつねと緑のたぬき〉が手に入るのです。※鶴見店独自価格の模様
しかも余計な送料などは不要。これってファンにとっては天国なのではないでしょうか。
綱島店や川崎店も回ってみましたが、関西限定、北海道限定の〈赤いきつねと緑のたぬき〉両店とも税抜138円でした。※綱島店は関西限定盤のみ販売。北海道限定盤はありませんでした。
こうして定期的に地方オリジナルの商品が入手できるようになればいいのですが、恐らく今回の商品展開の結果で両社とも今後の流通の在り方を見直すことがあるのかもしれません。関西限定〈赤いきつねと緑のたぬき〉の出汁がお好きな方は、近所のイトー・ヨーカドーを巡ってみてはいかがでしょうか。
関西版どん兵衛・赤いきつねの食べ比べ記事です。
どん兵衛で京都風たぬきうどんを作ってみた記事です。