京都の数少ない温泉〈さがの温泉 天山の湯〉に浸かってきました。意外な発見に正直驚きました。京都市内の天然温泉とスーパー銭湯をご紹介するシリーズ。今回は右京区、嵯峨野にある天然温泉施設〈さがの温泉 天山の湯〉のレポートです。
【進々堂】
さがの温泉 天山の湯とは?
〈天山の湯〉の地下1200メートルから湧き出す源泉は、京都盆地では初めてのナトリウム・カルシウム塩化物泉で、海から離れている温泉には珍しく高濃度の泉質が確認されているとのことです。地元のコンサルティング企業、京動開発が手掛ける施設で、周辺住民から観光客までが訪れるリラクゼーション施設として機能しています。
さがの温泉 天山の湯へのアクセス
〈さがの温泉 天山の湯〉に行くには、車のほか、電車とバスの交通手段があります。
京都市営バス、京都バス、ともに「生田口」バス停下車すぐ。230円コースです。
また、嵐山本線「有栖川」駅から徒歩3分ほどでしょうか。京都中心部から30分ほどで到着できます。「生田口」バス停で下車すると、すぐに地元のスーパーマーケット、〈DAIKOKUYA〉が目に入ります。その奥に〈さがの温泉 天山の湯〉がすぐに見えてきます。細い道路の割に交通量が多いので注意が必要です。
さがの温泉 天山の湯の館内をご紹介
近づいてみると、建物の高さ制限も手伝ってさほどのボリューム感は感じませんが、案外間口も広く、奥行きはさらにあることがわかります。
〈さがの温泉 天山の湯〉のワクワク感を感じるエントランスです。
なかなか趣のあるデザインと造作です。温泉についての効能書きが大きくアピール効果を発揮していますね。入ってみたくなりますものね。
まず驚いたのが入館料です。税込み1,050円! タオルを借りてもプラス200円です。3歳以下の幼児を含む子供の入館を許しているのは賛否ありそうですが、menehuneが入浴したのは平日の開館直後だったので、子供の姿は見かけませんでした。できれば今後とも見たくはない立場です。週末は混むんでしょうね。そう確信させる要素がここにはあります。
入口から階段もしくはエレベーターで2階の受付へ向かいます。2階の下足を脱ぐスペースも余裕がありますね。横浜市内の多くの温浴施設を巡り、その経験を指標に〈さがの温泉 天山の湯〉を訪れたわけですが、その規模の大きさに驚きました。思ったより浴室が広いのです。地下1200mより湧き出る源泉は、京都盆地では初めての「ナトリウム・カルシウム塩化物泉」だそうで、茶褐色の源泉ほか、様々なお風呂とサウナが楽しめます。土日限定で炭酸泉のサービスがあるそうですが、平日との入館料の差異がない状況ではこれは賛否あるでしょうね。とはいえ、浸かりがいのある泉質で、水風呂も設えられているためクールダウンと温浴を交互に繰り返すこともできます。かなり気持ちい体験ができるはずです。
温泉分析書も受付わきに掲出されています。
内部の施設もそれぞれの造作に余裕があり、閉塞感はあまり感じないのが横浜の施設との違いです。しかしながら、
〈さがの温泉 天山の湯〉は浴室スペースの広さに比べ、休憩処のスペースは最小限と言わざるを得ないです。思想としては銭湯感覚で湯上り後は長居せず退館していただいたほうが回転も上がるということなのでしょうか。しかし旅の者として利用するなら、これでいいですね。嵐電沿線および嵐山の観光の途中で立ち寄ってみることをお勧めします。
〈さがの温泉 天山の湯〉館内では、てきぱきと動くスタッフの動きにも感心します。それゆえ、浴場と館内は常に清潔に保たれている印象を受けました。
さがの温泉 天山の湯、まとめ
〈さがの温泉 天山の湯〉2階の下足を脱ぎ履きするスペースには、嵐電、バスの時刻表とTAXI手配用の直通電話が用意されており用意周到です。こういうことができていないところは案外多いですよね。〈さがの温泉 天山の湯〉は、次に京都へ行くときには必ず寄りたいと思わせる施設です。
施設が建つ前面道路は三条通りなのですが、通り向かいの大衆食堂〈とり久〉のメニューも魅力的です。
マガジンハウスや婦人画報社のガイドには決して載らないであろう、京都の大衆食堂。
たぬきうどん450円に半ライス。お新香付き。こういうのでいいんですよ。こうやって三条通りを東へ市街地に戻りながら地元のスーパーや個人営業のお店を見て回るのも旅の醍醐味といえるでしょう。もちろんここから嵐山渡月橋までは1キロほどの距離なので西に向かうのもありですね。
さがの温泉 天山の湯
〈営業〉10:00〜25:00(入館締切 24:00)
〈住所〉京都府京都市右京区嵯峨野宮ノ元町55−4−7
〈定休〉第3月曜日ほか不定休・詳細は公式サイトを参照
〈公式〉http://www.ndg.jp/tenzan/
〈電話〉075-882-4126