menehune旅写真プラス

menehuneの写真旅の記録。お気に入りの映画、書籍とアニメのインプレ、ライフハックもたまに更新。


スポンサーリンク

劇場アニメ『君の膵臓をたべたい』を観た。


スポンサーリンク


劇場アニメ『君の膵臓をたべたい』を観た。

公開から時間が経ってしまった。今日観てきた。
原作はハードカバー刊行時に買って読んだが、失礼ながら既に内容は忘れてしまっていた。
結果として、原作の内容を思い出しながらのアニメ観賞となった。
「そうそう、ここでメールが途切れるんだ」といった感じ。
アニメ全編を通じ、ほぼ原作の流れを踏襲しているよね。

観賞にあたり、各種サイトの評価を完全遮断した。
実写版は30億を超える興収があったそうだが、アニメ版は最初の週末だけで後はガラガラ商状のよう。大丈夫かしら。

実は白状すると、チラシの第2弾(主人公二人が背中合わせで、桜並木に立ってるヤツ)を見て、ある違和感を感じた。そして決定的だったのが、本予告に於いて、「桜良(さくら)」がホテル客室の部屋着のカットを見たとき、「観るの止めようかな」と尻込みみしてしまったのだ。
だって、デッサンできてないじゃん。
チラシを見ても、「僕」と「桜良」の「身体」の厚みが同じじゃないか、と気づいてしまったから。

そして、本予告を経て、今日の観賞で嫌な予感が的中した。登場人物の「身体」の作画が厚すぎやしませんか。ブカブカなんだよね。というか、締まっていない。
このせいで集中できなかったなあ。

あと3DCGが下手。

それと、実写版を観ていない(これから観て差異を確認したい)ので、物語の舞台がどこに設定されているのか、予習もしないで観賞したのだが、「僕」と「桜良」が砂浜を歩くシーンで気づかれた方、いますよね。「あれっ、二人の影が右側に出ている」と。
画面を見ても、夕日が海の左方向に沈んでいくのがわかります。
つまり、「ここは日本海なんだな」と。
自分を褒めてあげたい。

観賞の帰り、舞台を検索したら、富山県なんですね、アニメのロケ地は。
富山県の公式サイトで、巡礼MAPのPDFが公開されています

ただ、この海岸のシーンもエフェクトかけるのはいいけれど、顔の陰影が追いつかないなという仕上がりに感じたので、あまり褒められたものではない。

冒頭から、博多の旅の前くらいまでは結構退屈。
「桜良」の余計なパンチラ狙いショット(全く見えません)が気になるけど、このくらいの麻薬を挟まないともたない。序盤は、「桜良」の表情や台詞も入ってこない。
でも、博多のホテル(百道のヒルトン福岡シーホーク=JALの頃泊まった)室内のシークエンスあたり、「桜良」がネガティブな表情を見せ始めるころから、結構引き込まれていくから不思議。終盤は泣きっぱなしな展開となる。
このあたりは原作でもこんな語り方だったので乗せられてしまえばいいと思う。
にしても、「桜良」の部屋での一連のあれは、カップルで観に行くのはきついよなあ。

「桜良」の母親役で声優として声をあてた和久井映見はんは好演(昔からFAN)。

もともと、原作の文語的な語りがないと、映像だけで見せるのは難しいと感じていた。
よって多目のナレーションは仕方ない。これでもこの夏公開された『ペンギン・ハイウェイ』よりは少ないかも。

全体の構造としては、TVアニメのお約束、「オープニングアニメーションが90秒」で始まって、劇中歌が挿入される、2016年に大ヒットした『君の名は。』スタイルを踏襲している。
これはこれ以降の劇場アニメでよく見られる構造。

あと、『ペンギン・ハイウェイ』でも大いに感じたのだが、アニメの劇中で、文字情報で重要要素を伝える手法の多用は避けたほうが良い、ということ。
本作ではナレーションでフォローする見せ方なので、まだいいが、彼作はちょっと度が過ぎたかな(にしても傑作だけど)。

金曜午後の回、劇場は1/4程度の入りだったけれども、上映後の若い層の観客の反応は悪くなかった。口々に「泣けた」と感想を吐露している。そう、わかり易いからね。これって重要。
他者との関係性、というヒト社会の基礎を原作ラインで、再認識してくれている点なんだろうと。

実写版をアマゾンでレンタルしてみようと思う。


スポンサーリンク