気が付けば4月も半ば。ゴールデンウィーク目前です。そしてこれも気が付けば、湯河原の富士屋旅館が改修を終え、とっくに再出発していました。2019年2月9日に営業再開です。今年の春はおかしな天気で、寒暖の差が激しいうえに寒気が去らず、おかげで桜は「まだら桜」状態となってしまい、ついぞ美しい満開のさまを見ることなく、シーズンを終えてしまった感が強いです。
ここ湯河原も、まだら桜から青もみじに主役の座を譲ろうとしており、澄んだ青空の下、目にまぶしい。この、ぱきっとしたコントラストが、このシーズン特有のものの見え方ですよね。
おいそれと旅館のほうは利用できないので、まずは旅館の食堂を兼ねている〈瓢六亭(ひょうろくてい)〉を訪ねてみました。富士屋旅館のリノベートを手掛けた際コーポレーションが運営しているようです。
〈瓢六亭〉自体は同社の手掛けるレストランの一つで、東京都内に既存店が二つありますが、あくまでメインはうなぎです。ただ、ここ湯河原のお店は、うなぎに加え、地場の素材を生かしたメニューをプラスして、差別化を図っています。
また、通りすがりの観光客にも手軽に入ってもらえるよう、1000円プラス税の〈鯵丼〉を用意するなどの工夫も見られます。
店内。細かく知られていて、収容は50席と比較的多いです。旅館の宿泊者にはここで朝食が提供されますが、一般の利用はできません。また、旅館に併設されている食堂なので、スタッフの物腰は安心できます。
温泉上がりでのどが渇いているときはお水を追加してもらいましょう。「おばん菜とろろめし膳・刺身付の松」3,800円プラス税。「竹」の2,800円というのもあるのだが、差は何なのか訊けばよかった。こちらのうなぎは店内メニューによると、蒸さずの焼くだけ調理とあります。いわゆる関西風ですね。menehuneもこっちのほうが好みなので、次の機会に試してみよう。また、うなぎの天ぷら、というメニューがあって、これは食べたこともないので、トライしてみたいですね。
にしても、このとろろ膳、とろろの量が尋常でない!一人でいただいていいのだろうか、と疑問に思うほどの量です。
薄味の出汁で美味いです。当然ご飯(コメもうまし!)が足りなくなるので、お代わりをお願いしました。刺身が新鮮なのは言うまでもなく、きんぴらごぼうや、煮物、赤だし(合わせかな)味噌汁、香の物に至るまで値段相応のクオリティで満足です。
湯河原温泉〈富士屋旅館の瓢六亭〉。一番安価で1,000円プラス税などのメニューもあるので、湯河原温泉に浸かったときのランチやディナーで使えるお店が増えた印象です。