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『映画 けいおん!』考察でもないけど考察かな。鳥と飛行機雲、そして教室ライブでの唯と梓のやりとり


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『映画 けいおん!』ティーザースポット画像

『映画 けいおん!』考察でもないけど考察かな。鳥と飛行機雲、そして教室ライブでの唯と梓のやりとり。今作ではやらないと以前のエントリで宣言したけど、書きます。
すでにお気づきの方も多いとは思いますが。

☆鳥と飛行機雲

唯たち3年生は卒業式当日、暖めてきた梓へのプレゼントを渡す段になり、偶然開いていた屋上へ。次々に大声を上げて走り出す4人。それは余りにあっけなく終了した卒業証書授与式と対になっている。

彼女たちにとって、公な儀式よりも、かけがえのないただ一人の後輩へプレゼントを渡す「儀式」の方が数倍大切で、緊張することなのだ。その緊張を紛らわすために、叫ばずにはいられなかった。走らずにはいられなかった。

そして「儀式」前のそれぞれの緊張の度合いを吐露するシーンから連なり、一陣の風に煽られるように見上げた唯たちの目に、高みへ羽ばたく1羽の鳥が映る。

方や梓は、教室でHTT3年生への感謝の手紙をしたためている。この手紙を書くきっかけとなったのは2期24話の梓と唯の妹、憂とのやり取りだったことを思い出して欲しい。

あのシーンで梓はついに唯たち3年生の卒業を「お祝い」しようと決めたのだ。TVシリーズ2期の終盤、梓はおぼろげだった3年生の卒業が現実のものとして迫ってくるのを感じていた。「何かしてあげられることはないのだろうか」。そんな思いの発露となったのが2期22話で梓が3年生に贈った「チョコケーキ」だったのだが、劇場版のオープニング映像が象徴的にこれらの事象とのリンクを物語っている。

こうして、「お祝い」のため、先輩たちに手紙をしたためている梓の元にも、廊下の窓越しに物言いたげな風が囁き、、廊下に出た梓は窓から唯たちが見た鳥を同じく目にする。そして鳥を眺めながら梓は額に手をやるのだ。そう、見られたくない恥部がどうなっているのか確認しているのだ。

先輩たちの「お祝い」をすることは決めた。でも今朝こしらえた額の傷とそれを覆う絆創膏は何のメタファーでしたか。 2期24話の雑感も参考まで。

www.menehunephoto.net

この一連のシーンでは、鳥や雲はさほどの効果を期待して描かれているとは思えません。しいて言うなら、鳥は「決意」または「去り行く者」の象徴となるのでしょうか。

このシーンでは卒業生、2年生、それぞれの「儀式」に向かう直前の不安を表現していることになります。3年生の不安と緊張は前記の通り表現されています。

梓の場合、上手に手紙を渡せるだろうか。さり気なく祝辞を述べられるだろうか。おでこの絆創膏と、それが意味するものを見られはしないだろうか。梓も「儀式」を目の前にして緊張がマックスに達しようとしていたそのとき、一陣の風が梓を廊下に引き寄せ、あの鳥を見せたのです。そして梓も改めて決意するのです。

今日くらいお茶淹れようと思ってたのですが。。。駄目よお。。。

そしてここからの展開はご存知の通り、TV版2期24話の梓視点、劇場版の3年生視点でそれぞれ異なる描写で展開していくわけです。


☆教室ライブでの唯と梓のやり取り

「U&I」の間奏で唯と梓が向き合って演奏するわけだが、それぞれ異なるフレーズ(アレンジ)を弾くところを、梓がふざけて唯と同じアレンジで弾いたものだから唯は最初びっくりした顔をする。次の瞬間笑い合う唯と梓。「こいつー」って感じで唯が突っ込み、梓は「てへぺろ」、って感じなんだろう。

1期12話で梓は澪からこんなことをお願いされます。「今日から、リードの練習もしておいてくれないか」そして、「梓もちゃんと練習しておくように。唯がいなかったときのためじゃなく、今後のために」と。。。。見事に繋がります。あれからずっと梓は裏でリードも練習していたんですね。

そして、間奏が終わり唯は歌うのだ。梓の方を向いて。「やったなー。じゃあ、私はこれで返すわ、ドヤ!」。「キミの胸に届くかな?  今は自信ないけど   笑わないで   どうか聴いて   思いを歌に込めたから」なぜ私のほうを向いて歌うの、と不思議がる梓。
そして唯は決意を解き放つかのように机のステージからクラスメイトの中へジャンプするのであった。来るべき「儀式」の唯から梓への予告がなされているんですね。

プレゼントがHTT3年生から梓に授与されたとき、TV版ではなかった劇場版オリジナルの梓の台詞を思い出してください。「あやしい」を通り越して、「そうか、教室ライブの唯センパイのあれは。。。」と、さらに繋がります。一見さんお断りかよ! でも泣けるよ。なんだかいろいろ深いです。

「U&I」は公式には唯が妹の憂への感謝の気持ちをこめて作詞した曲として知られているが、ここではダブルミーニングとして機能させているんですね。

以上、軽ーく考察しちゃいました。。。

©かきふらい芳文社桜高軽音部


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