2013年1月5日。アニメ『たまこまーけっと』先行上映会当日。心配していた雪はほぼ降らずに済んだ。ホテルをチェックアウトし、京都駅八条口から〈ホテルアバンシェル京都〉の送迎バスに乗り込む。ホテルまでは約20分。京都の聖地巡礼で何度もお世話になった〈ホテルアバンシェル京都〉は、2013年1月27日をもって営業終了が決まっている。これが最後の宿泊だろう。
計画では、ホテル棟をいったん更地にして、パチンコ店にしようということらしい。ホテル周辺には建設反対の幟が立てられていた。どうなることやら。門外漢ですが、私はもちろん反対です。
13時開場の上映会の前に、〈松ヶ崎大黒天〉で初詣を済ませました。おみくじは末吉。そして久しぶりに白川通りを散策してみる。
〈マクドナルド北白川店〉の隣は農地がコンビニに。〈北白川バッティングセンター〉は〈スーパー・ライフ〉に様変わりしていました。
11時半の開店を待って、一乗寺の〈蕎麦切塩釜(そばきりしおがま)〉へ。鴨すきせいろ、1,310円。旨い! 大盛でもないのにこの蕎麦の量は驚きます。
腹ごしらえも済んで、エイデン、京阪と乗り継いで三条駅下車。会場の京都文化博物館までてくてく歩き出す。
京都アニメーションの新作アニメ、『たまこまーけっと』もちもち先行上映イベント雑感です。京都文化博物館本館入り口。
ELVホールには「たまや」のディスプレイが設置されていました。
いよいよ始まるよー!
結論から言います。
おもしろい!と。
『けいおん!』を観て、笑ったり、たまに泣いたりしたそこのあなた、ここをたまに見てくださり、私の京アニはん関連の戯言に少しでも共感してくれた貴方なら、観て損はない。少なくとも1話の雑感としては予想以上の出来でした、と言っていいでしょう。
少しづつ、思い出しながら上書きしていきますので、お楽しみに。
まず、個人的に楽しみだった、〈たまこ〉たちの高校のモデルの件ですが、これは以前のエントリで書いたとおり、京都聖母学院でした。パチパチ。
以下、1話のネタバレが含まれるかもしれませんので、我慢されたい方は初オンエアを楽しみしてください。
物語はたまこたちの通う高校の2学期の終業式あたりから始まります。
バトンの練習に精を出す常盤みどり(CV.金子有希)を横目に、北白川たまこ(CV.洲崎 綾)と牧野かんな(CV.長妻樹里)はおやつの豆餅に夢中。大晦日のたまこの誕生プレゼント、何がほしい?なんて会話で盛り上がります。そこに闖入者が。バドミントン部の朝霧史織(CV.山下百合恵)です。きつい一発を食らったたまこたちですが、彼女には一目置いているようで、特段怒ったりはしません。
その史織のジャージの背中にはUSAGIYAMAの文字が。高校名はべたに「うさぎ山高等学校」のようです。ただし共学かどうか、は1話では明らかにはされません。
男子生徒が写らなかったようなので、女子高(もち蔵とは別の学校)なのかもしれません。
【追記】
公式のキャラ設定に「たまこの同級生」と書いてありましたね。。。
片や、もち蔵や商店街の仲間たちも、大晦日のたまこの誕生日を今年こそはお祝いしようと計画を練ります。
そんなある日、商店街のスタンプカードに押印してもらいつつ、たまこは買い物しながら帰宅途中です。お使いはサンマや揚げたてのコロッケや豆腐です。貯まっていくスタンプに目をやりながら熱々のコロッケを頬張るたまこ。
そして訪れた花屋。店主は市場で仕入れてきた花の入った段ボールを開梱し、店頭に並べます。その花に顔を近づけるたまこ。そこにいたのは。。。
ここからたまこと、鳥と、商店街の皆を巻き込んだドタバタ劇が始まります。
帰宅途中、たまこはレコードショップにも顔を出します。
どうやら、レコード屋のマスターはたまこが諳んじる「ある曲」を、たまこと探しているようです。ターンテーブルで回るアナログ盤にたまこは首を横に振ります。たまこのおかあさんが諳んじていた曲は今日も見つかりませんでした。
鳥は言います。「それなら母に直接訊けばいい」と。そして鳥は後悔します。
でも、たまこはそこはもういいのだそうです。
この辺りから、鳥の中で、少しづつ、感情が動き出します。
そしてついに大晦日を迎え、「もちや」は大忙し。そこに鳥が割り込んできて北白川家は大混乱に。。。
この鳥、結構うざいです。最初のうちは、うわー、とか思いながら私も観てました。
そのあたりは山田監督ほかスタッフの方も少しひねりを加えて観るものの印象を他所へ逸らす演出を行っており、私はそれは成功していると思います。詳しくは書きませんが、それは「萌え」と「愛」ですね。
書きたくて仕方がないので、ヒントだけ。ひとつはすでに一部のヲタから支持を集める北白川あんこの描き方です。これはヲタは嵌るでしょう。私が嵌ったように。もう一つの「愛」は1話で確認してください。私は恥ずかしながら会場で泣きました。。。
あっという間に終了です。
肝心のOPとEDはちゃんと両方流れました。これがまたイイ!
いずれも演出・山田尚子、作監・堀口悠紀子です!
ただし、ヴォーカルのオーラは1回聴いただけじゃわかりません。保留です。ちょっと弱いかな。
ただし、画的に言えば、OPはおもちゃ箱をひっくり返したような、めまぐるしい動きの中にもたまこの可愛らしさを200%充填した作り。片やEDは観てのお楽しみです。画的に例えるなら「映画 けいおん!」のSinging!と「氷菓」まどろみの約束、的とでもいいましょうか。これはもう、観て感動してもらうしかないかと。ヒントもなしです。いや、ヒント言い過ぎちゃったか。ゴメン。
でも、このED、腰ぬけるかもしれませんよ。ナンチッテ(ゆっこ風に)。
雑感を少しだけまとめると、たまこの声は多分意図してのことだと思うが概ね「平沢 唯」のそれと思っていいかと。
上映後のトークイベントはメインキャラ3人と山田尚子カントクが登壇。
サプライズで「鳥」の山崎たくみはんが出演されました。氏からは、1話で明かされた鳥がやってきた理由と鳥の「名前」はオンエアまでネタバレはやめて! とのことでしたので、書きません。
トークコーナーではメインキャラ3人のジェスチャーを山田カントクが当てるというジェスチャーゲーム、カントクの天然ボケが爆発して、会場爆笑。続いて登壇者のサイン入りポスタープレゼント抽選会、そして、なんと壇上で山田カントク他登壇者4名で実際に餅つき大会が行われ、つきたての熱々餅をちぎって丸め、餡子や黄粉で食す、、、という危険な遊戯が行われました。。。この意味わかりますか。
これにはびっくり。
掌で餅を丸めるキャストに対して、山田カントクから「おもちはこうして伸ばすのよ」と「丸餅」を親指と人差し指で器用に形作るカントク。
ロケハンの経験が生かされたであろうキャストに対するアドバイス(突っ込み)が入り、会場がどよめく。
「餅屋の娘なんですかあ?」という愛すべきアホな観客からのさらなる突っ込みに「そうなんです。餅屋の娘なんです」と返すカントクに再び会場爆笑。。。
ほとんど新人のメインキャラ3人は音響監督の鶴岡はんにしごかれ、死ぬまで居残り、の日々なようです。これも『けいおん!』のエピソードを思い出します。
あとはオンエア告知、会場が初となるOP/ED曲のジャケット公開、1/14から「響」でのWEBラジオスタートの告知がされ、来場者全員にコミケで配布された年賀状絵葉書と、餅つきで使われたキャラの絵柄入り紙皿がプレゼントされました。
横浜に帰ってから追記するが、山田カントクの特徴でもある実写のアニメ的見せ方(演出方法)は1話を見た限りでは息をひそめ、アニメ的作画、演出全開で、少し私は安心した次第。
イベント終了後はどっと疲れが出て、そそくさとホテルに引き返し、晩飯には繰り出さず(やはり京都の冬は寒いのだ)、カナートの地下で中食とアルコールを仕込み、部屋でレポートをまとめ、就寝。幾度となく『けいおん!』巡礼の際、利用させてもらった、コストパフォーマンスの高い良ホテルだった。
糺の森の向こうに沈む夕日を部屋から眺めるのもこれが最後か。ホテルのスタッフはんに、閉館に際しての気持ちを伺おうかと思ったが、何度か訪れた中でも今回が一番元気に、気丈に接客をされているように見えたので、訊くのは止めたのでした。
www.menehunephoto.net次回最終回です。